松岡圭祐氏の人気ミステリー「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズが、「万能鑑定士Q モナリザの瞳」のタイトルで映画化されることになり、主人公の凜田莉子役を綾瀬はるかが務めることがわかった。驚異的な鑑定眼と論理的思考を駆使し難事件を解決する役どころを担う綾瀬は、「私も撮影が終わることに は、人を下からなめまわすように見ているかもしれません(笑)」と意欲満々。なお、莉子とともに事件の謎を追う雑誌編集者小笠原を松坂桃李が演じる。撮影は10月16日にクランクインしており、11月下旬には仏パリで大規模なロケが行われるという。綾瀬が演じる莉子は、「好きな女性キャラクター角川文庫第1位」を獲得するなど、幅広い層からの支持を集める人気キャラクター。また、題材になるエピソードは原作ファンが選ぶ人気ランキング1位の「万能鑑定士Qの事件簿IX」で、シリーズ最高傑作といわれている。映画では、仏ルーブル美術館の臨時学芸員に選ばれた莉子と彼女を取材する小笠原が、歴史的傑作絵画「モナリザ」に隠された謎や真贋に迫る姿を描く。NHK大河ドラマ「八重の桜」では、新島襄の妻で“日本のナイチンゲール”と呼ばれた新島八重の激動の生涯を演じきった綾瀬。今作で扮する役どころについて、「天真爛漫でとても心の優しい人。基本的には私もいつもの自分で撮影に入っています。でも興味のあることに対しては、グッと入っていく集中力というかすごさがあるので、そのメリハリをどう見せるかは難しいですね」と話し、試行錯誤を繰り返している様子だ。初共演となる松坂に対しては、「ふだんテレビで見ている爽やかなイメージとは違いますね。記者さんが爽やかではないという意味ではないのですが、松坂さん演じる記者さんはモサッとしていますよね(笑)」。一方の松坂は、綾瀬を「イメージ通りとても柔らかい空気をまとっている方でしたが、視野が広いし、何より勘が鋭い一面もあるんじゃないかなと感じました」と評する。さらに、「お芝居をしているなかで、現場にある情報や言葉などを自分の中で変換して取り組んでいく…。そういう勘の鋭さがありますね」とコメントを寄せた。メガホンをとる佐藤信介監督(「GANTZ」シリーズ、「図書館戦争」)は、ふたりのキャスティング理由を「綾瀬さんに莉子を演じていただくにあたり、真っ直ぐで、芯の通った、異端の鑑定家でありながら、朗らかさや自然味のある人物であってほしいと思っていました。松坂さん演じる小笠原は一見、弱そうに見えるが、次第に莉子に影響されながら、強くなっていく姿を描きたかった」と説明。そして、「むしろ莉子は最初は強そうだが、だんだん弱みが見えてくる、お互いが補い合って助け合うというところを描いていきたいなと思っています。まだ撮影は始まったばかりですが、狙い通りな感じになってきている」と手応えを口にしている。また、莉子のライバルとなる鑑定士役を「終戦のエンペラー」でハリウッドデビューを果たした初音映莉子、ルーブル美術館の代理人役を村上弘明が演じていることも明らかになった。「万能鑑定士Q モナリザの瞳」は、2014年初夏に全国で公開。...